PBR一倍割れの脱出

キャスターの視点
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今日はPBR一倍割れの脱出

もう言うまでもないことですが
その先週3月31日

マーケットを揺さぶるというか
かなり大きな衝撃が走ったという風にも言われてますが
東証が上場企業に対して通知文を発信した

経営改革を求める
経営をしっかりしなさいということなんです
特にPBRが株価純資産倍率と言われる

代表的な指標なんですが
それが1倍を割り込んでいる企業に対しては
相当厳しい内容になっておりまして
早期にそのPBR1倍割れを解消するようにということを

求めるようなそういう内容になっている

PBRついマーケットでは一つの投資尺度です

ROEとかPER株価収益率と同じように

非常に日常的に飛び交わされる用語でありまして
気軽に使ってしまうんですが
これ企業にとってPBR1倍を割ってるっていうのは
これ実は由々しき事態でもありますし
逆にこのPBR1倍割ってるから
これ何とかしなさいって言われて
はい、わかりましたと言って
そうそう簡単にPBRが1倍を超えさせるって事は

簡単ではないんです
かなり時間も

かかるということですよ
それだけにPBR1倍割ってるっていうのはこれは

相当大きな問題であると
事業を行っている意義がない意味がないという
会社が持ってる資産よりも

マーケットの評価は小さいっていうことですから
それはもう企業を畳んでしまって

解散して全部株主に返してしまった方が

より合理的ですよっていう風にマーケットから

言われてしまってるようなものなので

企業経営者に向かって

東京証券取引所といえどもですね

経営がなってませんともっとしっかり経営しなさい
っていうことを言うっていうのは

結構これ強硬なその手段に出たなという感じがしてます

昔からよく言われてることなんですが
その上場企業もそうですしその株主もそうなんですが

会社にとって株価っていうのはなんかちょっと一言

よそ事なんですよね

IRセミナーなんか行きましても
やっぱり株価ってこれマーケットが決めることですから

我々はどうしようもないんですよねって

ことをおっしゃられるようなことを耳にしたり
実際に言われても目にしたりすることもあります

現実にその今、少しずつですが日本でもそういう

研究調査というものが整ってきてるんですけど

最近よく言われるその女性活躍社会女性の

取締役とか部長さんとか役員比率の低いところ

高めなさいというふうに言われてるんです

ガバナンス改革でこれ低いところは

ROEが低いっていう関連性があるという風に実証されてます
もう一つその持ち合い株式の存在が大きいところ
相手に持たれている
あるいは自分が自分の会社が

その会社を持ち合いで相当たくさん持っているという企業
っていうのはやっぱり同じように

ROEが低いってことも言われるんです

ROE

自己資本利益率

投資家から預かった資本というものに対して
どれくらい利益を上げているか

ROE=PBRなんですよ

全然切り離して考えるべきものではなくて

ROEが低い
要は株主から付託された金銭を

投資資金自己資本ですねこれを活用していないって
ことがここでバレてしまってるということなんです

ちなみに先週金曜日の時点で225銘柄のうちの

114銘柄がPBRで1倍を割り込んでます

半分51%ですね

日経225もいくつかの業種に分かれてるんですが

銀行株がことごとくPBR1倍を割り込んでる
それからもう一つ同じように素材石油化学とか
先ほどのコスモエネルギーに代表されるような
石油元売りとかあの辺りが

やっぱり一番割り込んで度合いが大きい

金融セクターは76%が日経225採用

銘柄の中でPBR1倍割れ
素材のところは75%がPBR1倍割れ

具体例を挙げると例えば

技術テクノロジーの方で言うと
コニカミノルタがPBR0.5倍

鉄鋼の神戸製鋼神戸製鋼所5406
これがPBR0.5倍です
凸版印刷7911これが0.6倍ですね

逆にPBRが非常に高い

代表選手はキーエンスです6861

キーエンスはPBRが6.5倍です

アドバンテスト6857はPBR6.8倍というところです

じゃあ1倍割っているから問題なんだ

PBR1倍超えてるからうちは大丈夫なん

だってことでは決してないんですよね

PBR例えば1.1倍とかそれはもう

カスカスで1倍という基準を上回ってるぐらいで
もっともっと頑張ってもらえると
物足りないっていう人も

利害関係者の中でたくさんいると思うんです

積水ハウスこれPBR1.1倍です

富士フイルムホールディングスがPBR1.0倍
それから武田薬品工業
最近株価好調ですが武田薬品もPBR1.1倍

かろうじて上回ってる
アサヒグループホールディングスこれがPBR1.2倍
本当にこれカスカスで上回ってるってぐらいなんで

我が社は大丈夫なんだ
今回の東証からの通達はうちはクリアしてるんだと
とても言い切れないところがあります
じゃあPBR大きく割ってる企業はどうしたらいいか
ということなんですが

最近の事例としては要は株価を上げればいいんです
株価を上げると自己資本に対して
時価総額がガーンと上がりますんで
株価が上がることによってPBRが1倍を超えるって
いう手はあります
そのために自社株買いを行う
あるいは配当金をドーンと

社内に現金たんまりの

込んでしまっているところであれば

積み上げているところであれば配当金を

増額するということも可能なんですけど

しかし、それはやっぱりあくまで単年度とか

1年とか2年の効果でしかないんです

本当のサステイナブルな持続的にPBRが2倍3倍まで
いけるかというとそれだけではなかなか効果が
薄れてしまうということはあるんですよね

やっぱりあの

根本的な部分っていうのはやっぱり利益率
経営効率を改善していくってことが
一番求められていくんですけどね

ちなみに例えばですが比べてみようかなと
思うんですけど

HOYA7741とリコー7752
この2つ同じ精密っていう業種です
HOYAはPBRが6.6倍で

リコーは0.7倍といってもいいです
これの違いというのはどこから

やっぱりROEがHOYAは20.3%

リコーの場合は6%

ROEを決定するのは
やっぱり売上に対する利益率なんです

HOYAの場合は売上に対する当期純利益

税金を支払って一番最後に残った当期純利益の
割合が売上100に対して当期純利益が23ぐらい

利益率23%ぐらいなんですよね
それに対してリコーは売上100とすると当期純利益が2.5

利益率が2.5%

この差がまるまるこのROEの差となって現れて
ひいてはそのPBR

HOYAの場合は6.6倍で
リコーの場合は0.69倍というところにつながってしまっている
というところなんですね

じゃあそのその利益率の差は
どこから来てるかっていうことになってしまいますが

HOYAはその絶対的に市場シェアの高い

コンタクトレンズとかメガネのレンズを持ってる
それからやはり何と言っても半導体関連の
今一番細い回線幅を書き込むことができる
一番先端的なところのネガの部分がHOYAが非常に強い

というふうに言われてるんですよ
リコーはこれなかなか経営改革を何度も何度も
更新しても今一つうまくいっていないんですが
そのデジタルサービス

オフィスのコピー機であったり
会社も苦労してコピー機からさらに進化させて

オフィスのクラウドサービスであったり

今回インボイスもそうですが電子帳簿で新製品を
つくったりなかなか苦労してやってはいるんですけど
これだっていうヒット商品が生まれないという状況です
その結果として一人当たりの営業利益が
HOYAの場合は

従業員一人当たりの営業利益420万円

リコーの場合は48万円
10倍近い差というものが経営効率であり

付加価値であり
ひいてはROEであり

PBRということになってきます

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